「会社らしさ」は、デザインのどこに表れる?

「会社らしさ」は、特別な表現をすることだけではなく、その会社が大切にしている想いを見る人に伝わる形にすることなのかもしれません。
デザインの仕事をしていると、ふと「ああ、この表現、この会社らしいな」と感じる瞬間があります。
以前、まさにそう感じながら担当させていただいた仕事があります。現在も関わらせていただいている、スタイルクリエイト株式会社様のコーポレートサイトです。
「人の成長」を「植物の成長」に見立てる
このサイトでは、会社が大切にしている「一人ひとりの成長ストーリー」を、植物の成長になぞらえて表現しています。
種を植える。
芽が出る。
葉が広がり、花が咲く。
そして、実を結ぶ。
その成長の過程に、そこで働くスタッフや世の中で自分らしく輝きたいと進む人々の姿を重ね、イラストとアニメーションによって表現しています。
もしかすると「人の成長を植物に例える」という表現自体は、決して珍しいものではないかもしれません。でも、私はそこにこの会社らしさを感じました。
大切なのは「珍しい表現」だけではない
デザインを考えるとき「他にはない、斬新な表現にしなければ」と思うことがあります。
もちろん、オリジナリティは大切です。でも、私はそれだけが「らしさ」ではないと思っています。むしろ大切なのは、「この会社が本当に大切にしていることは何なのか?」そして、「それを、どうしたら見る人にまっすぐ伝えられるのか?」ということ。
このサイトでは「人の成長」という会社の大切な考えを、植物の成長という誰にでもイメージしやすいものに置き換えました。だからこそ、見る人にも直感的に伝わる。私はそこにこの会社らしさを感じています。
「好き」だけではなく「大切にしていること」をデザインする
以前、私は「事業のらしさ」について考える機会がありました。そのとき私が思ったのは、
事業のらしさとは、その人や会社が好きな世界観だけではなく、大切にしている価値観が表に表れたものなのではないか。
ということです。色、フォント、写真、イラスト。もちろん、そうした視覚的な要素も世界観をつくります。でも、その奥に、
- 何を大切にしているのか
- どんな未来をつくりたいのか
- お客様やスタッフにどうなってほしいのか
という想いがある。その想いがデザインとして形になったとき、見る人に「なんだか、この会社らしいな」と感じてもらえるのではないでしょうか。
デザインは「らしさ」を伝える入り口
私はデザインを、単に「きれいなものをつくること」だとは考えていません。デザインは、事業と人をつなぐ入り口。その入り口で、
「この考え方、好きだな」
「この会社と関わってみたいな」
「ここで働いてみたいな」
そんな共感が生まれることがあります。だからこそ、これからも私は、ただ見た目を整えるのではなく「この会社だからこそ、この表現なんだ」と思ってもらえるデザインを考えていきたいと思っています。そして、その積み重ねが、その会社の「らしさ」を育てていくのだと思います。
